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「競馬はスポーツ。」一頭一頭にドラマがあります!

経歴・キャリアアップ

学生時代の志向

高校のラグビー部時代にスポーツ新聞の取材を受けて以来、スポーツマスコミに対して漠然とした憧れを抱くようになりました。大学では教養学部で社会学を専攻し、さまざまな場所でフィールドワークを行いました。記者になりたいという気持ちがあったので、就職する前に取材の経験を積んでみようという狙いもありました。
長野県の田舎で育ったので、プロスポーツは決して身近な存在ではありませんでした。スポーツの根付いている街がどんなものか知りたかったので、大学進学を機にJ1浦和レッズのホームタウンからほど近い北浦和に住み始めました。アルバイト先の飲食店に訪れたレッズサポーターと仲良くなり、一緒に試合を見に行くこともありました。
就職活動では就職浪人を経験しました。1年目はスポーツを軸に、テレビ、出版、広告、メーカー、新聞社などを受験しました。日刊スポーツは残念ながら最終面接で落ちました。入社したい気持ちが強くなりすぎて、着飾った受け答えに終始してしまったんです。一番行きたい企業に素の自分を出せませんでした。他社で社会人になる選択肢もありましたが、モヤモヤした気持ちを抱えたまま過ごすよりはいいと考え、もう一度受験してみようと決意しました。
2年目はスポーツにこだわらず、ネット関係や営業など幅広く一般企業も受けました。スポーツ記事を読者ごとにオーダーメードで配信する新聞を作りたいと考えていたので、そのアイディアを実現できそうな企業を回りました。結果、二度目のトライで日刊スポーツから内定を頂きました。スポーツにこだわらず、さまざまな業界の方々からお話を聞けたことがプラスに働いたのかもしれません。

会社1

会社2

会社3

現在の職業について

日刊スポーツ新聞社 編集局 レース部 中央競馬担当(2009年~現在)

現在はJRAが主催している中央競馬の担当記者です。1週間のうち平均3~4日間は茨城県の美浦トレーニングセンター(関東所属馬の調教施設)に出張し、騎手、調教師、厩舎スタッフの方々に取材を行っています。週末は土、日曜日のレースの予想記事を作り、全国10カ所の競馬場で取材を行います。1週間の流れが規則的なので、社内では比較的スケジュールが安定している部署です。記者は休みがないものだと思っていたのですが、意外と休みがもらえるので驚きました(笑)。
苦労したことは、競馬を全く知らない状況で配属されたことです。馬券も買ったことがなく、「武豊騎手」や「ディープインパクト」程度しか知りませんでした。競馬は専門用語が多く、また用語も感覚的で難しいです。当初はメモすら取れず質問もまともにできない状態でした。ただ、同じ競馬未経験者の先輩に「自分の姿勢や気持ちから一生懸命さを理解してくれる人を増やしていけばいい」とアドバイスをもらってからは、少しずつ気持ちが楽になりましたね。1年目は専門用語をはじめ競馬のルール、取材のやり方を一生懸命に勉強しました。成績やレース内容などを調べて仮説を立て、それに対する答えを求めて質問しないと話が弾みません。新人の頃と比べたらさすがに進歩しているとは思いますが、先輩記者と比べるとまだまだですね。「気づき」が浅く、深い所までたどりつけていません。一つのプレー、行動、決断の裏には無数の選択肢があります。そこに気づいて質問しない限り望む答えは返ってこないので、「気づく力」が重要ですね。
新人の頃は必要なコメントを集めるだけで精いっぱいでした。しかし今は自らテーマを設定し、問題意識を持ち、出来上る紙面を意識しながら取材できるようになったと思います。

喜び、やりがい

記事に対して幅広い反応があり、なおかつ取材対象者を含めた読者が喜んでくれた瞬間ですね。行動次第で自身の疑問に対する答えを見つけられる仕事でもあります。ひとつのプレーや出来事の背景を探り、探求心を満たした上でなお、周囲から「あの記事良かったね」と言ってもらえたら最高ですね。
担当記者になり、競馬に対する思いも変化しました。はじめはギャンブルという意識が強く、極端に言えば数字が走っているというイメージさえありました。しかし、取材を続ける中で一頭一頭に個性があることを知りました。走るのが好きな馬ばかりではないんです(笑)。それでも、生産者、育成担当者、調教担当者、そしてレースで騎乗する騎手といった多くの人々が携わり知恵を出し合い、少しでも良い結果を残すために努力を続けます。結果を残さなければ、経済動物として生産されるサラブレッドは競走馬生活を送ることができません。そんな舞台裏のドラマが競馬の一番の面白さだと感じます。こういった記事を少しでも多く出すことで、皆さんに競馬を楽しんでもらえたらうれしいです。
ギャンブルの情報収集として新聞を購読してくださる方もいるので、そういった情報を出すことも必要です。その点がプロ野球や芸能担当など、他の部署との違いですね。スポーツの裏側を探ることに加えてギャンブルの予想を出す、2つを追う仕事は面白いです。取材者としてではなく、自分も馬券を買い、顧客の立場になることで分かることもあります。個人的には、ひとつのスポーツとして馬に感情移入したうえでギャンブル性も楽しめれば、いっそう競馬を好きになれると思います。

今後の目標

競馬ファンの減少により、JRAも新聞社も苦境に立たされています。主催者であるJRA、馬に携わる人々、そして競馬マスコミで三位一体となって競馬を盛り上げていきたいという気持ちが強いです。また、速報性で劣る新聞にとって、先取り情報が中心の競馬面は非常に重要なコンテンツでもあります。将来は、媒体にこだわらず新しいメディアを作りたいです。情報を新聞に印刷して読者に配達する、現在の新聞社の形態は過去の先輩方がつくりあげたものです。現在の主流事業が紙の新聞であることは間違いないのですが、時代の変化とともに新しいものを作り、発信するのが若い人たちの使命だと思っています。

[これからスポーツ業界を目指す学生にアドバイス]
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動機は「スポーツが好き」でいいと思います。最大の原動力になります。しかし仕事にすると考えた時、好きだけでは関わっていけないのもまた事実です。自分は何が好きなのか。観ること、プレーすることが好きなのか。特定のチームが好きで関わり続けたいのか。それとも中に入って構造を変えたいのか、裏側で支えたいのかなど、具体的な関わり方を突き詰めていくと見えてくるものがあると思います。
面接官は、言葉だけでなく表情や熱意など、あなたの全体像をしっかり見てくれています。うまくやろうと変に意識せず、自分という人間をストレートに相手に伝えることが大事です。