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スポーツ業界で仕事をするということ
TAKE ACTION!2008に学ぶ
スポーツビジネスの実際。
Vol.3 ~スポーツというドラマをつくる仕事~

多くの観客で埋まったスタジアム。観客席の人々の視線がピッチ上に集まったアスリートたちに注がれます。
人々の熱狂の視線の中心にいるのは、アスリートたち。
これからはじまる彼らのパフォーマンスによって、人々は感動と興奮を味わうのです。最終回の今回は、そんなアスリートたちの周囲で働き、スポーツというドラマをつくるサポートをする人々の仕事についてご紹介します。

アスリートをサポートする仕事

選手がピッチ上に整列し、緊張感と期待感が高まります。

TAKE ACTION! 2008(以下TA2008)が行われた当日は、快晴。
あなたが観客席から見るピッチには、イベントの主役44人のトップアスリートたちの姿が見えます。
彼らは、TA2008の理念に賛同し日本だけでなく世界各国から集結しています。自分の視線の先にいる選手たちが、これからどんなプレーを見せてくれるのかという期待感でいっぱいのこの瞬間が、スポーツ観戦の醍醐味の1つ。
そんな醍醐味を与えてくれるアスリートたちをサポートする仕事。
それが、最近よく耳にするスポーツマネジメントという仕事です。

トップアスリートの多くは、マネジメント会社に所属、もしくは個人マネージャーを雇っており、試合の主催者は各マネジメント会社やマネージャーを通じてオファーを行っています。こうした対外的な窓口としての業務、個人競技の場合には試合へのエントリー、またメディア取材対応、チームやスポンサーとの交渉、選手の肖像管理、またオフ時やチーム管轄外時のスケジュール管理、などさまざまな業務を行っています。
つまり、選手たちが競技に専念できるよう環境をつくることが、スポーツマネジメントに携わる人々が果たすべき最大の役割になります。

また近年、日本ではTA2008のように海外選手が参加する試合の開催も多く行われています。
日本の主催者からこうした海外選手へのオファー、マネジメント会社とのスケジュール調整、また日本での滞在含め、言語面でのサポートを行う通訳も、スポーツイベントを支える重要な仕事の1つといえます。

TA2008では、英語、イタリア語、スペイン語、韓国語、中国語と実に多くの言語圏から選手が集まりました。
スポーツイベントの現場で活躍する通訳者は、通常の通訳能力に加え、スポーツ特有の言語を理解し、アスリートや監督、関係者の気持ちも理解し、コミュニケーションの橋渡し役としての役割を担うため、とても重要で専門性の高い仕事といえます。

アスリートが輝く舞台をつくる仕事

選手を迎える準備が整い、後は選手を待つばかり。

徹底的に管理された美しい天然芝

こうした人々のサポートでさまざまな場所から集まった選手たちが、試合開始までの時間を過ごすのが、控え室やアップルームといったスタジアム内に用意された部屋です。
控え室には、試合用のユニフォームやシューズ等の用品が選手ごとにロッカーに用意され、ドリンク、テーピング、作戦会議で使用するホワイトボードなど様々なものが準備されています。これらの数多くの用品を不備なく準備し、集中しやすいような環境をつくることで選手をサポートする仕事も、試合運営を遂行するのに欠かせない業務といえます。
試合開始が刻々と近づく中、スタジアム内外のさまざまな場所さまざまな仕事が静かに、確実に行われていくのです。

選手の登場まであと数分。あなたの目の前には青々としたピッチが広がっています。TA2008の試合会場のピッチは天然芝。これを管理するのがグリーンキーパーと呼ばれる人々です。
サッカーに適した下地の土、芝選び、そして日々の管理まで、年間を通しいつでも選手が最高の状態でプレーができるよう、夏芝・冬芝を生育する、いわば芝のプロフェッショナル。良い芝がサッカー選手の怪我の可能性を軽減させるとも言われるほどで、グリーンキーパーの仕事の重要性は計り知れません。

こうして多くの人々の手で作られた舞台に、いよいよ選手が登場するときが近づきます。

筋書きのないドラマをつくる仕事とは

審判のホイッスルが鳴り響いた瞬間から、感動と興奮の時間がスタートします。試合を進行する審判、ラインズマン、ボールキーパー、チームをまとめる監督、コーチ、トレーナーなど、ピッチ上にいるすべての人々が、それぞれの立場でスアスリートを支え、スポーツというドラマの出演者なのです。
TA2008の試合時間はロスタイムも合わせて90分強。
この90分強を作るために、本当に多くの人がまさに寝る間も惜しんでさまざまな準備を行い、リハーサルを繰り返し、本番当日を迎えています。

スポーツは筋書きのないドラマだとよく言われます。しかしあなたが感じたあの時のスポーツの感動は、多くの人の手で作り上げられているのも真実です。あなたが実際目にしている人の何十倍もの人々が、イベントの成功という1つの目標に向かって働いているのです。

『スポーツビジネスの実際』と題し、
Vol.1~スポーツ観戦のきっかけをつくる仕事~」、「Vol.2~スポーツ観戦の場を作る仕事~」、「Vol.3~スポーツというドラマつくる仕事~」と3回にわたってお送りしてきたこの連載。

スペースの関係もあり、スポーツイベントに関わるすべての人々、すべての仕事を詳細にご紹介することはできませんでしたが、皆さんがスポーツイベントをつくるという仕事に少しでも興味を持っていただくきっかけになっていれば嬉しく思います。